山に行き、林業に関わる人たちの話を聞き、木を伐る。
私はこの体験をし、設計への向き合い方が変わりました。遠く宮城の森へ、想いを巡らせるようになりました。
やっぱり、日本にたくさんある木を使うべきです。
適切に使うことで、それが山の環境を守ることにつながります。山の環境を守ることは、人の暮らしを守ることにつながります。
もちろん、いろいろあります。設計してると、本当にいろいろあります。
でも、建主様の暮らしはもちろんですが、山のことや木こりさんのことを考えながら設計できたら、素敵じゃないすか。
その「素敵」を建主様と共有しながら進めていけるなんて、本当に幸せなことです。
建築をつくることで、いろんな人が幸せになり、社会が豊かになる。そうありたいです。
私は、建築の力を信じたいです。
建築の力で、すべてをより良くしたい。そう思っています。
建築家は、形のない複雑な全体をまとめ、形ある建築として答えを出すことができます。
答えを出すまでの間に、いろんな人と助け合います。その横のつながりこそが、とても大切です。
ひとりでできることなんて、ひとつもありません。
だからやっぱり、建築家は山に行った方がいい。
信念を持って山と向き合い、社会のために働く林業者のことを知るべきです。
自分が図面で指定している、その材料のこと。どれだけ知っているのでしょう。その材料の故郷を知るべきです。
まあ、とは言いましても、まずは気軽に行きましょう。
お酒でも飲みながら、みんなで楽しく話しましょう。
そろそろお気づきかもしれませんが、みんな、いい顔してるんです。
それこそが、山からの一番の恵みなのかもしれません。