・竣工年：2018
・所在地：東京都三鷹市
・構造：木造
・規模：地上2階
・工務店：素材工房
三鷹市の閑静な住宅地に建つ学童クラブ。
桧の大黒柱を中心に、足触りの気持ち良い杉床や、左官壁など自然素材に囲まれた家のようにくつろげる空間を意識しました。
大人数で集まれるように、なるべく見通しの良い一体の空間とし、静と動のスペースを緩やかに分けています。
外観は、道路に面する視認性の高い部分には左官壁に丸太柱が取りついた柔らかい表情とし、周辺の木々と馴染む景観となるよう配慮しています。
1階保育室。
見通しのよいワンルーム空間とし、家具による仕切りも大人の視線は通るように上部は開放しています。
天井には、防音対策のため杉落とし込み板の上に木毛セメント板を敷きならべ、隙間にはウールの断熱材を充填しました。
1階保育室。
外周部には、杉のロッカーを設け、なるべく多くの荷物を収納できるように、仕切り板を極力少なくしています。
桧の大黒柱に掛かる大梁のみ強度の高い松を使用しました。
2階保育室。
桧の大黒柱を中心に視線が通る一体的な空間とし、杉板の勾配天井により、空間に広がりを持たせています。
西側の窓からは緑の借景が望めます。
キッチンから保育室を見る。
児童が触れやすい低い位置は、全て杉板の腰壁としています。
2階天井を見上げる。
暖気が溜まりやすい勾配天井の最上部には、トップライトとシーリングファンが設置されています。
洗い出しの玄関。
下駄箱は、仕切りを小さくすることで省スペースに収めています。
階段。
杉板の壁との取り合いは巾木をなくし、スッキリとした印象。
手摺は、受材も含め無垢材によりシンプルに造作しました。
杉の無垢建具。
框戸ではないシンプルな建具にも化学物質を含む接着剤は使用していません。
造作洗面台。
天板はステンレス、脚は栗、幕板は杉で作りました。
杉板とタイル壁のトイレ。